理学療法士も今後は、「自己完結型」の仕事にしていく意識が
必要でしょう。以前、「個人事業」を勧めているという事を書いた
ことがありますが、実際に開業しなくても、そういった意識(=責任感)
が治療者としてのレベルアップに繋がっていくからです。
ところで皆さんがリハビリの最後、患者さんに対してかける言葉(=
クロージング)は何でしょうか?
「じゃあまた。」
「また都合の良い日に来てください。」
「お大事に。(=当たり前 笑)」
などが、最後に発している言葉であったなら、ちょっと心配。
何が心配って、おそらくその患者さんの症状は回復しないでしょうから。
専門家というのは、専門家としての「目」を持たなければなりません。
そしてそれは、体のことを勉強したことのない素人さん(=患者さん)には
決して分らない(=判断できない)視点です。
なので、我々セラピストは、患者さんの「症状」で次回の通院日を決める
ようにするのが正しい(=回復する条件)。決して患者さんの都合やわが
ままで決められてしまっていてはいけないんです。
逆に言えば、何の提案もしていない先生 = 症状の程度が分っていない先生
という事かも知れません。(言い過ぎですね。失礼しました。)
「○月○日の○○時に来てください(=診せてください)。その症状であれば、
それが適切です。(治すには必要ですよ。)」
言葉は何でも良いですが、きっちりと溢れる自信とともに提案すれば、
患者さんは必ず来ます。もちろん、重ねて言いますが、それは我々が儲
けるためではなく、患者さんを回復に導くために必要なコミュニケーション法
なのです。(*結果として、患者さんが治っていくので来院してくれる患者が
さらに増え(=口コミ発生)、儲かる(=院が安定する)のですが。)
もちろん、そうなるためには、
「このくらいの症状なら次の日こうなっている。」
「このくらいの症状なら今後はこうなっていく。」
というような、「回復過程」が自分の中に蓄積されていなければなりません。
臨床能力を高めていく上で、私が一番大切だと考えている事項です。